シン・エヴァンゲリオン劇場版:||を観たので考察と感想※ネタバレあり

20201/3/13に池袋は、グランドシネマサンシャインでシン・エヴァンゲリオン:||を鑑賞しました。

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折角なので最近お気に入りのIMAXで観てきましたよ。 視界いっぱいに広がる映像はかなりの迫力です。 とくにグランドシネマサンシャインIMAXは日本のIMAX上映の中でも最上級とのことなので、ぜひ一度体験してみてください。

さて、当然ですが、以降はシン・エヴァンゲリオン:||のネタバレを多大に含みますのでご注意ください。 また、個人の感想ですので、諸説あると思います。 ぜひ、ネタバレに配慮しながらも、Twitter、ブログなどで皆さんの感想を共有してください。

エヴァンゲリオンの集大成としての感想

自分は:||エヴァンゲリオンの集大成として、最大級の作品と思います。 映画館に足を運んだ理由は、序→破→Qの新劇場版を観たんだから、最後の作品も観るかーという軽い動機でした。 しかし、フットワーク軽く映画館のチケットを取った自分を今は褒めたいと思います。

前作のQとは異なり、:||はとても丁寧に話が進みます。 用語や状況が完璧に理解できていたかといえばNoですが、気持ちよく作品を楽しむことができるだけの説明は劇中でされています。

TV版→旧劇場版→序→破→Q→:|| と鑑賞された方からすると大変満足いく作品だったのではないでしょうか。 逆に新劇場版と言われる 序→破→Q→:|| しか鑑賞されていない方は、なぜこのような終わり方をしたのか理解・納得することは難しいと思います。 ただ、作品の終わりとして満足感を得る事はできたと思います。

タイトル「:||」の意味

タイトルが発表されたときから言われていますが:||自体は繰り返しを表す音楽記号です。 そのことから

  • エヴァのストーリーがループものであることを示している
  • また、最初からエヴァが始まるのでは?

など、さまざまな考察がされています。

しかし、自分の考えは「繰り返し」と「終わり」の2つの意味があると考えています。 音楽をされている方はわかると思いますが繰り返し記号:||は、楽譜の中で2回読むことになります。

新劇場版からエヴァを観た人に贈る「繰り返し」としての「:||」

先ほども書いたとおり、:||は繰り返しを表す音楽記号です。 では、どこから繰り返すのでしょうか? 特別な指示(音楽記号の||:)がない場合、楽譜の一番最初を示すことになります。 エヴァンゲリオンのタイトルに||:がついたものはないため、この場合の一番最初はTV版となります。 新劇場版からエヴァを観始めたひとには「繰り返し」を求めるために:||というタイトルがついていると私は考えます。 TV版→旧劇場版→序→破→Q→:||と改めて鑑賞することにより、エヴァンゲリオンという作品を堪能してくださいというメッセージを感じました。

TV版からエヴァを観ている人に贈る「終わり」としての「:||」

終わらない音楽はないように、楽譜に:||が記載されていても、「繰り返し」を行わないことがあります。 すでに「繰り返し」をしていた場合には繰り返すことはなく、「終わり」となります。 TV版から視聴していた方はすでに繰り返しをしていますよね? 序→破→Q→:||は基本的なストーリーがTV版→旧劇場版の繰り返しです。

つまり、を鑑賞した時点で暗黙的に繰り返しが始まっていたのです。 TV版→旧劇場版を通して、エヴァンゲリオンという作品への理解を深めてきた昔からのファンには:||は「終わり」を意味する作品となっているのです。

今後のエヴァンゲリオンはどうなるのか

自分の考えでは、今後もエヴァンゲリオンは新しい作品が制作されると考えています。 ただし、庵野監督によるエヴァンゲリオンは今後、制作されることはないでしょう。

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そう考える根拠は、公式サイトや事前公開した動画などに何度も使われている「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」という言葉です。 思い出してください:||の劇中で「さようなら」はどういう言葉として表現されていたでしょうか?

第三村で生活するアヤナミレイ(仮称)が教わった「さようなら」の意味は「また会うためのおまじない」でした。 つまり、「さようなら、すべてのエヴァンゲリオン」は言い換えると「また会おう、すべてのエヴァンゲリオン」となります。 新劇場版を作成したスタッフを中心に新しいエヴァ作品が制作されると考えています。

では、なぜ庵野監督によるエヴァンゲリオンは制作されないと考えるのか。 それは公式サイトに記載れている「さらば、すべてのエヴァンゲリオン」という言葉です。

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あれ?さっきは「また会おう」って意味だって言ってたじゃないかと思うかもしれません。 しかし公式サイトには「さようなら」ではなく「さらば」と書かれています。

これは、庵野監督からエヴァンゲリオン作品に向けたメッセージだと考えています。 庵野監督はエヴァンゲリオン作品に「さらば」と別れを告げつつも、作品からファンに対しては「さようなら」と再会を約束しているというのが私の考えです。

おわりに

ここまで長々とお付き合いありがとうございました。 土曜に映画を鑑賞してから頭の中を巡っていた考えを表すことができ、開放感でいっぱいです。 細かいシーンについても丁寧に描画されている作品のため、個別のシーンに対してたくさん思うことはありますが、今回はここで筆を置くことにします。