ミニ書評『世界一流エンジニアの思考法』第4章

この形式で書評を書く場合は、過去記事は末尾においたほうがいいことに気づいたので、今回から過去記事は末尾にあります。

第4章コミュニケーションの極意‐伝え方・聞き方・ディスカッション

「情報量を減らす」大切さ

扱い切れない量の情報を出しても仕方がない。 ただし、どのくらいの情報が扱いきれないのかの見極めは難しそう。

見極めに労力をつぎ込むくらいなら、基本的に最小限に統一したほうがいいんだろうか。 チャットベースでは一度で色々情報を注ぎ込んでしまうタイプではある。 何度もやり取りするのが手間に感じてしまう。

とりあえず実践してみて感触をつかもうと思う。

準備の力

日本のカルチャーが有利に働く事例が紹介されているのは、ホッとする要素ではあると思う。 準備をした上で、情報を最小限にして「かんたん」に伝える。 これは一部実践していると思う。 進捗の共有だったり、仕様の説明などではかなり有用である実感がある。

しかし、LT会などの技術プレゼン系ではあまり有用性を感じ切れていない。 おそらく「かんたん」にしきれていなかったり、準備が不足しているのが主な原因だと思う。 選択したテーマや聴衆の反応にも左右されていそうではある。

今までは情報を有していることによる優位性を意識して取り組んでいたことだったが、 もっとシンプルにそのほうが生産的という気持ちで取り組めそう。

相手が本当に必要としている情報

相手が何を必要としているかは、常に気を配っている事柄ではある。 困ったことに必要な情報を相手が自覚しているとは限らないということがよくある。 ここはどんな問いをするのかでカバーするしかないと現状は感じている。

書籍の中で出てくる「メモを取る」や「人に伝えることを前提とした準備をする」は仕様や技術ドキュメントという観点で活用できるとは思う。

コードを読み物として扱う

基本的にはリーダブルコードに準じていれば、そんなに問題になることはないと思う。

具体的な例は著者の人がnoteに記事公開している note.com

クイックコール

音声のほうが情報量が多いのは実感している。 業務で困ったときにミーティングでヘルプを求めることは実践している。

「メンタルモデル」や「コンテキスト」がない場合は、すぐにクイックコールすることを推奨している。 ただ、誰も「メンタルモデル」「コンテキスト」を有していない場合どうすればいいのか。 そのあたりも深堀りしてほしかった。 1章にあるように時間をかけて「理解」するしかないという結論なのかもしれないが。

気軽に聞ける空気の大切さ

大切なのは理解しているが、一番むずかしいと思う。 自分が実践してもあとが続かない。 その空気が醸成されているか分かりづらい。 など難しさを挙げればきりがない。

とはいえ自分だけにメリットがあるわけではなく、チーム全体にメリットがあることなので、諦めたくない事項ではある。

自己解決してしまうことが多い性分なので、確認という名目で小さなことでも聞くことを徹底してみようと思う。

ディスカッション

基本的に意見交換は好きだ。 でも皮肉というかブラックジョークを交える傾向があるので、TPOをわきまえる必要があるというのは自戒すべきだ。

相手のことを理解して認めるということは、できるタイプの人間ではあると思うが、カロリーも相当に必要する。

意見が対立しても否定しないということは、この書籍に限らず、どこでも指摘されている事項だが、 これが実践できているかは常に不安に思う。 皮肉を交えているということは少なからず否定的なニュアンスを伝えているということなので、不安になるんだと理解はしている。

「自分の意見では」という接頭辞はかなり便利に思う。 コードレビューでコメントを付けるときに活用したい。 正解が一通りではない問題の中で頻繁に出会うのがコードレビューだと思うので。

過去記事

ih6109.hatenablog.com

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ミニ書評『世界一流エンジニアの思考法』第3章

この記事は前回の続きです。

ih6109.hatenablog.com

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第3章 脳に余裕を生む情報整理・記憶術‐ガチで才能のある同僚たちの極意

コードリーティングのコツは極力コードを読まないこと

ソースコードを読むのが得意とは言わないが、不得意というほどでもないので、そんなにピンと来なかった。 実装はちゃんと動く前提で読むというのは、不具合を探していない限り実践しているようには思う。

それとは別に最近読み慣れたコードばかり読んでいて、新しいコードを読む機会がないなと気づいた。

脳の負荷をいかに減らすか

難しすぎると感じるときは、脳の使い方が間違っている可能性が高いというのは初耳だった。 難しすぎるのラインをどう見極めるかというのが難易度高そうに感じる。 少しの背伸びは成長につながるので、簡単に諦めるのはもったいなさそう。

難しさの中に楽しみを見いだせるかというのは一つのポイントになりそう。 楽しさを感じるくらいには理解ができているということなので、指標にできそう。

仕事の難易度別で考える

レベル1:何もググらずに即座に実装できる レベル2:問題をどう解決するかはすぐに思いつくが、具体的な方法は忘れているので、ググる必要があるもの レベル3:自分は解法を知らないが、スパイクソリューション(課題把握のための大まかなプログラム)をしたらできそうなもの レベル4:自分だけでは解決が難しい、もしくはものすごく時間がかかるもの

本の中ではレベル1を増やすのが大切となっているが、自分はレベル2でとどめているものが結構ある。

自分がしんどいと思う「努力」はやめることを推奨しているが、個人的な感覚としてはそういう努力は続かない質ではあるとおもう。

マルチタスクは生産性が最低なのでやらない

これは実体験として身にしみているので、やらないようにしているが、更に徹底したいなと感じた。 毎日4時間をブロックして、自分の作業だけをするというのは実践している途中だ。

情報の整理

自分がやったことをクリアに説明できるように言語化することは、比較的できているとは思うが、 精度というか対象範囲をもう少し増やしたいと思う。 自分が書いたコードなどは、考えてからか書くことが多いので、すぐに説明できるがその他の作業が怪しい気がする。

「書く」ススメ

正直に書くと、ここを読んだので書評を書き始めた。 本当に記憶への定着だけを考えるのなら手書きが一番良いことは理解しているが、割としんどい部類の努力だと思っている。 後述されている繰り返しを通じて、記憶に定着してくれることを願う。

ミニ書評『世界一流エンジニアの思考法』第2章

この記事は前回の続きです。

ih6109.hatenablog.com

第2章 アメリカで見つけたマインドセット‐日本にいるときには気づかなかったこと

個人的な取り組みとしては、色々と取り組めそうな事例が多かったと思う。 しかし、よりバリューを出そうとするとチームや組織で実践することになると思う。

そうなると話が変わってくる。現職じゃ無理だ。

個人的な成長余地を感じるという意味の希望と硬直した組織に属しているという絶望が詰まった章だったと思う。

Be Lazy(怠惰であれ)

エンジニアの美徳としてよく聞く指標のひとつ。

より少ない時間で価値を最大化するという考え方

という認識が大切。 自分は弱い人間なのでただ怠惰なことを正当化するための言い訳にしそうになる。 価値を生み出すことが大前提というのはいつも思い返したい。

優先順位の付け方

日本式だと優先順位付けをして1番目、2番目。。。といった形で複数のタスクを同時並行に進めようとする。 一挙両得を狙おうとして、抱えきれない分が両手からこぼれ落ちる。

アメリカ式だと最も重要なひとつのみに注力する。 知って納得はできたが、実行するのがかなりハードル高いと思えた。 本当に重要なひとつに注力して、タスクが回るんだろうと不安になる。

それとは別に現職だと実践できないと確信があるので、軽く絶望した。 たとえ現職の上司がこの書籍を読んでも実践できないだろう。

時間を固定して、できることを最大化する

個人的な信念として、定時時間内でタスクを終わらせることは心がけてきた。 いくつかのマインドセットを活用すれば、更にできることを増やすことができそうに思う。

会議の場だけで完結する

現状、自分指導の会議が多いわけではないので、多用はできそうにない。 ただ、資料をその場で更新する。意思決定をその場で行う。ということは簡単に実践できそう。

1つだけピックアップする

タスクの優先順位という大きな話だけではない。 決まった時間に集中することを決めるだけで実践できると思う。

上手に失敗する

会議で持ち帰りが発生する原因の大部分は、失敗が許されない状況が職場にあるからだと思った。 すぐ分からないから失敗しないために後で調べて確実に回答します。ってやつ。

とはいえ、自分もそんな組織を形成しているひとり。 気持ちの上では失敗を受け入れよう。早く失敗するのは良いことだとわかっているが実践するのはなかなか難しいと思う。

あと早く失敗しても、もっと早く失敗できたんじゃないかという思考に支配されそうになる。 模索はしてもいいと思うがそれだけに支配されると心が病みそう。

人に迷惑かけない範囲だと、フットワーク軽く立ち回るための心に支えにはなると思う。

フォードバックを歓迎する雰囲気を作る

まずは自分がフィードバックを歓迎するところから始めよう。 ただし、プライドが結構邪魔をしてくる。完璧主義が首をもたげる。 でもフィードバックを相互にできるチームをつくりたい。

不確実性を受け入れる

昨今の状況を考えるとその時に正しいと思っていたことが、数ヶ月でより良いものに変わったりすることが頻繁にある。

「納期は絶対」という神話は捨てよう。

これは、個人的には実践できるが、現職は絶対無理。構造上の問題で絶対無理。 本当に絶望感がすごい。

上司に働きかけるための色々が書かれていたが、正直あまり頭に入ってこなかった。

「結果を出す」から「バリューを出す」へ

タスクをどれだけこなせたかが重要なのではなく、タスクから何を学んだかが重要。 最近、毎日の振り返りがなぁなぁになってきた自覚があるので、何を学んだのかは重点的に記録するように心がけたい

ミニ書評『世界一流エンジニアの思考法』第1章

『世界一流エンジニアの思考法』の書評というほどではないが、考えたことなどを残しておく。 今回は試しに章ごとに書いてみる。

目的としては、

  • 記憶として定着しやすいのではないかという検証
  • 1回の労力を減らして継続しやすくする
  • 労力が減った分、まとめて書くよりは濃い内容を書く

世界一流エンジニアの思考法

かなり評判のよい書籍というのは知っていたんですが、タイトルからなんとなく手に取りづらいなと思って積んでいました。 Xで友人が感想をポストしていたのを見て、積読消化の優先度を上げて読み始めました。

第1章 世界一流エンジニアは何が違うのだろう?‐生産性の高さの秘密

基本的に著者である牛尾さんの体験が書かれているが、そこから得られた学びや知見はマーキングしてあるのでとても読みやすい。

仮説のない試行錯誤は良くない

本文内では『試行錯誤は「悪」である』と記載があるが、文面だけ取らないようにしたい。 正しくは『思いつきによる試行錯誤は「悪」である』だ。 データやログから得られる事実から立脚した仮説をもとにその仮説が正しいかを検証する。 事実をもとにしない仮説から試行錯誤しても徒労に終わる。 徒労に終われば、求めるものを得るのが遅くなる。

筋の良い仮説を立てるために

正しく深い理解が良い仮説には必要。 分からないものを理解するには時間がかかるのは、誰でも変わらない。 時間をかけて理解することを丁寧に行う。 理解の三要素

‐ 説明できる ‐ すぐに使える ‐ 応用できる

似たような話をしているなと思った動画をたまたま見つけた。 www.youtube.com

理解を深めるためのツールとしての「デザインドキュメント」。 業務で似たようなことを個人の取り組みとしては実施していると思う。 何を書くとより理解を深めることができるかの参考になるので、個人の取り組みをアップデートできそう。

メンタルモデル

人が世界を理解、予測、解釈、新しい状況に適用するために用いる心の中のイメージや理論。 考えを整理したり、問題発見に至るプロセスを高速化するのに役立つ。 すべての人が同じメンタルモデルを持っているわけではない。 自分の環境に合わせて、有名なものをアレンジしたりする。

#技術書典 15のオフライン会場レポート(一般参加)

今回は技術書典15のオフライン会場に一般参加してきたので参加レポートを残しておきます。

技術書典15ののぼり

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会場の様子

今回も技術書典15は時間帯別の入場券を購入(無料)し、分散して入場する形式でした。 この制度が導入されてから何度か技術書典のオフライン会場に参加していますが、 一般参加する立場としては、会場内が適度に空いていて回りやすいのでとても助かります。

逆にサークル参加する側としては、一定のペースで人が来るので常に忙しい状態になるというのが気になるところではあります。 また、ニッチな技術を取り扱っているサークルは、賑やかさによるイベントに参加してる感があまり感じられないかもしれないなと思いました。

戦利品

ここからは技術書典で入手した戦利品を掲載していきたいと思います。

この本を買いに行った部門

パスキーのすすめ

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言わずとしれたAuth屋さんの新刊「パスキーのすすめ」です。 OAuth本には大変お世話になったことと、パスキーを採用するサービスも増えてきたこともあり、入手したい一冊だなと思っていました。

技術カンファレンスのマスターガイド

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X(旧Twitter)でも話題になっていた「技術カンファレンスのマスターガイド」です。 先月、業務で参加者100人規模のDeno関連技術イベント運営に携わっていました。 当日は会場にまつわるあれこれをやっていたのですが、色々反省点もあり、より良いイベント運営を行うための参考にしたいと思い購入しました。

届ける工夫

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技術書典といえばのmochikoAsTechさんの新刊「届ける工夫」です。 自分も多少なり何かしらのコンテンツを作ってWeb上で公開した経験はありますが、 それを誰かに見つけてもらったり、更にファンになってもらうのはとても難しいなと実感しています。 技術書に限らず様々なコンテンツに応用できるのではないかと思い購入しました。

会場で衝動買いしちゃった部門

全体的に企業が出している技術書メインで購入しちゃいました。 各社どんな技術使ってるのかなとかどんな課題があってどう解決したんだろうというのが気になりました。

技術季報Vol.15

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入門!実践!Kotlin Compose Multiplatformでデスクトップアプリ開発!

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Good Morning #01

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Hatena Tech Book Vol.2

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ゆめみ大技林 '23 (2)

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SGE Go Tech Book Vol.04

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おわりに

自分は結構早い時間に会場入りして会場を一通り回りましたが、見逃してしまった技術書がたくさんあるはずです。 11/26までオンラインマーケットが開催しているのでまだまだ興味がある技術書を漁ろうと思います。

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「最近読んでいる本『コンテナ物語』について」

最近読んでいる本「コンテナ物語」について

はい、最近私は朝活として読書をしています。その中で、最近読んでいる本「コンテナ物語」について少し話そうと思います。

bookplus.nikkei.com

この本は現在、価格としては2800円プラス税となっています。内容は、船で運ぶ大きなコンテナについて書かれており、それがどれだけ革命的なことだったのかが書かれています。

まだ3分の1程度しか読んでいませんが、コンテナにまつわる歴史について知ることができ、なんだかクセになる感じがします。読み進めるたびに、知らなかったことが明らかになり、かなり楽しいです。

現時点では、主にアメリカで起こった出来事が書かれています。私は海外ドラマ、特にアメリカのドラマを見るのが好きで、その中で扱われている港町のイメージやマフィア、ギャングの存在など、実はこのコンテナと密接に関わっていることがわかりました。これまでドラマで扱われていた抽象化されたギャングや港町のイメージと、具体的なコンテナ物語や歴史を結びつけて読んでいくことが、私にとって最高に楽しいです。

まだ残り3分の2もありそうなので、これからも読み進めるのが楽しみです。

このブログは音声収録した後、ChatGPTに編集させて投稿したものです。

YouTubeサムネ作成備忘録

どうも。 ブログは書くなというテーマで Podcast 収録しましたが、この記事はタイピングしてます。

YouTube の動画サムネイルを作るときのツールとか必要なものを備忘録的に残しておく体で、実質引き継ぎ資料です。

YouuTube サムネ作成に必要なもの

  • イラスト
  • フォント
  • 画像編集ツール

イラスト

任意の方法で用意してください。 YouTube だと収益化の可能性もあるので、商用利用可能なイラストをなるべく利用してます。

自分はイラスト生成 AI を活用してます。 最初は Web で提供されているサービス活用してましたが、 利用規約とか提供サービス内容がコロコロ変わるので、 最近は Stable Diffusion WebUI をローカルマシン上で起動してます。 商用利用可能なモデルいくつか導入してます。 作成したいイラストに合わせてモデル選択してください。

github.com

フォント

作成したいサムネイルの印象に合わせてフォント選んでください。 見やすいスタンダードなフォントと強調表示用のフォントがあると良いです。

自分は以下のフォントをよく使ってます。

チェックポイントフォント|フリーフォントケンサク

851チカラヅヨク配布だす

画像編集ツール

サムネ作る上で重要なのは、文字加工が楽なことだと思います。 とくに強調表示が重要なので、文字の縁を簡単に装飾できると良いです。

自分が利用しているのは、「FireAlpaca」です。

firealpaca.com

文字の縁装飾が文字入力と同時に設定できるので楽です。 しかも縁を 2 重でつけることができるのでかなり助かってます。

ファイアアルパカ Hub にマニュアルや Tips も公開されているので、 どうやればいいかわからない事があれば、確認してみると良いでしょう

hub.firealpaca.net

他に無料で文字加工が楽な画像編集ツールがあれば教えてください。